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【ゼミ生の活躍】地域スポーツ文化シンポジウム@静岡文化芸術大学

  • 村本宗太郎
  • 2016年8月4日
  • 読了時間: 4分

はじめまして。私は、松尾ゼミ後期課程3年の村本宗太郎と申します。研究室での主な研究テーマは、「運動部活動における体罰問題について」ですが、スポーツ文化やスポーツ政策にも関心があります。今回、スポーツ文化に関するシンポジウムに参加した所感の文章を担当させて頂きます。

 先月6月30日(木)に、私の出身である静岡県浜松市の、静岡文化芸術大学において開催された、

「第2回 地域スポーツ文化シンポジウム-浜松のスポーツ文化の現在・過去・未来どうする新球場?-」(URL:http://www.suac.ac.jp/news/completion/2016/00974/)にパネリストの1人として参加してまいりました。

 本シンポジウムは、静岡文化芸術大学が主催したもので、「浜松のスポーツ文化について、地元のスポーツ関係者、スポーツ文化研究者を招き、浜松のスポーツ文化の形成過程や特徴を踏まえ『スポーツの街はままつ』の文化特性、新球場などのスポーツ文化の社会的意味」(シンポジウム紹介ページ原文)を考える場として企画されました。

浜松球場をめぐる問題

 今回のシンポジウムの焦点となっていたのが、浜松球場建設をめぐる問題です。状況を簡単に説明しますと、現在浜松市では、市街地からやや北に位置する市営浜松球場を、県が予算を策定し、遠州灘沿岸部に建設することが計画されています。浜松市はこの新球場を地域防災の拠点とし、さらにプロ野球の試合誘致等により活用していくことを方針として計画を推進しています。この建設計画は、県議会や市民の間でも賛否の分かれる非常に難しい問題ですが、その問題及び、浜松市のスポーツ文化を考える一つの契機として今回のシンポジウムが開催されました。

 シンポジウムでは、静岡文化芸術大学の教授で、1992年バルセロナ五輪柔道銀メダリストの溝口紀子先生がファシリテーターを務め、駒澤大学硬式野球部OB会長の太田誠氏、浜松商業高校同窓会会長で、1964年東京五輪陸上十種競技日本代表の鈴木章介氏といった、浜松スポーツ界における錚々たる面々がパネリストとして登壇されました。当日は、普段溝口先生の授業を受講している大学生と、聴講を希望する市民の方が多く出席していました。

シンポジウムでの議論と無形のレガシー

 シンポジウムでは、溝口先生が浜松市のスポーツ文化と、浜松球場問題の現状と問題点を説明し、太田氏、鈴木氏は、豊富な競技に関わる経験をもとに、太田氏は野球人の立場から、新球場を野球場として利用するうえでの主に地理的な問題点を、鈴木氏は陸上競技人の立場から、現在の浜松球場とそれに隣接する四ツ池公園陸上競技場の伝統と歴史について論じられました。

 私が今回のシンポジウムで重要視したことは、スポーツ文化に関する無形のレガシー(社会的遺産)という視点です。東京五輪でも競技場問題が大きく取りざたされたように、今回のような問題では、建設物そのもの(有形物)が注目されがちです。しかし、文化の拠点となる有形の財産ばかりでなく、その背景にある無形の財産を考え、浜松のスポーツ文化形成に関して、未来に何を残すのかという視点は、必要不可欠なものであると私は考えました。

オール浜松のスポーツ文化形成

 シンポジウムの最後に、シンポジスト1人ずつそれぞれの立場から提言をしました。そこで、今回私は自身の立場から、「オール浜松のスポーツ文化形成」が重要であると提言をさせて頂きました。それは、現在浜松市には複数のプロスポーツチームが存立し、複数の総合体育館や競技場といったスポーツ施設もすでに存在しています。しかし、それぞれが独立しており、浜松スポーツとしての一体感や相互のつながり、浜松スポーツとしての市民の盛り上がりはあまりみえないように感じています。スポーツ文化成立の背景に存在する、有形・無形の諸問題に目を向けて克服していくことで、浜松市オリジナルのスポーツ文化が形成されるのではないでしょうか。

以上、村本が文章を担当しました。乱文にて失礼いたしました。

博士課程後期課程3年

村本宗太郎


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